こころと身体をゆるめましょう!
これはお仕事でお世話になっている
メンタルヘルス研究所のウェルリンク株式会社
小西所長から頂いたPDFを転載したものです。
(PDFはこちら)
緊張と不安から体調を崩される方も多いのではな
いかと危惧されて送ってくださいました。
このブログに掲載することで
少しでもお役に立てればと思います。
そして是非みなさんに教えてあげてください。
頂いたPDFは画像もついていたのですが、
取り急ぎテキストのみ掲載してあります。
以下転載
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こころと身体をゆるめましょう!
ストレスを受けると心身は緊張します。
身体は、かたまっていませんか?
大きな災害にあったとき、私たちは心理的なショックを受けて、
誰でも心が不安定になります。
こんなときは、心が緊張するだけでなく、身体も緊張していま
す。不安になる、緊張する、焦る、落ち込む、眠れないといったこ
とは心の自然な反応です。
危機に備えることは大切なことではありますが、ずっと緊張した
ままでは、心身ともに疲労が蓄積してしまいます。
そんななかでも、気持ちを少しでもゆるめる時間をもっていただ
ければと願っています。
身体をゆるめて、こころを落ち着かせましょう!
ゆるめる時間も大切です。
身体をゆるめて、こころを落ち着かせる方法として、いくつかの
リラクセーション法があります。ここでは誰でも簡単にできる方法
をご紹介します。
どの方法でもかまいません。あなたがいちばんやりやすい方法
を試して、実行してみてください。
一日に一回でも、数回でも、あるいは何度でも・・・、あなたの状
況に応じて試してみてください。
リラクセーション法をいくつかご紹介します。
どれでもかまいません・・・
あなたに適した方法を、ぜひ試してみてください。
こころと身体をゆるめましょう!
ウェルリンク・メンタルヘルス研究所
1)セルフタッチ
自分の身体をやさしくさする、抱きしめる・・・
気持ちが落ち着かないとき、自分の身体を感じてみましょう。
やさしく自分をさすったり、抱きしめながら、ゆったり呼吸をしましょう。
◎手を合わせてみてください。あたたかさを感じますか?
両うでをつつむようにする
◎ほほ、両目、首すじをつつみこむように、ふれてみましょう。
ほっぺに 両目にかるく 首筋に手のひらを
◎ひざや腰をつつみこむように、ふれてみましょう。
ひざをつつむように 両手を腰に・・・
どの方法でもかまいません。
いちばん気持ちのいい方法を試してみてください
2)グーパー呼吸
拳をギュっと握り、息をはきながら、両手を開く
両手をギュッと握ってから、息をゆっくりとはきながら、
同時に両手の力をゆるめます。
その後、ゆったりと自然呼吸をしましょう。
力がゆるむ感覚、ゆるんでいる感覚に意識を向けましょう。
両手をギュッとにぎる
↕
息をはきながらゆっくりチカラを抜いていく
3)首まわし
首をゆっくり回しながら、緊張やゆるみを感じる
◎首をできるだけゆっくり左右に回します。
左を向いて、正面に。右を向いて、正面に戻します。
※正面に戻すときにはゆっくりと、首の緊張感が
ほどけていく感覚を味わいながらゆっくりと戻しましょう。
※左右を向くときに息をすって、正面に戻るときに息をはきます。
同様に、ゆっくり前後や回転も。
★決して無理はしないでください。
どの方法でもかまいません。
いちばん気持ちのよい方法を試してみてください
4)スワイショー
反復動作をくり返すと、気持ちは落ちつきます
ゆったりできないとき、気持ちを落ちつかせたいときは、
反復動作をしましょう。反復動作には気持ちを
落ちつかせる効果があります。
軽く両足を開いて立って、「腰を回転させる方法」と
「腕を前後に振る方法」があります。
1)腰をゆっくり左右に回転させる。
2)腰が回転するのに応じて、少しずつ、腕が腰の回りを回転する。
3)少しずつ、腕の振りを大きくしていく。
※腰を左右に回転させることで、
両腕が「でんでん太鼓」のように回転します。
※左右に腰を回転させながら、
肩や上半身のチカラをぬいて行ってください。
※「腕を前後に振るスワイショー」も同様に行ってください。
肩のチカラを抜いて、左右の腕を同時に前へ、後ろへふります。
※5分~10分程度、繰り返すとよいでしょう。
5)ゆったり呼吸
おなかを意識しながら、、ゆったりと呼吸する
ゆったりした呼吸をすることで、全身に新鮮な空気が行きわたり
ます。気持ちも落ちついてきます。
「腹式呼吸」をあまり意識し過ぎないでください。お腹がふくらんだ
り、へこむのを感じるままにしましょう。
1)口から、息をゆっくりとはきます。
はく息とともに、肩や腕などからチカラが
抜けていくようにイメージしましょう。
「身体がゆるんでいく~」と、心の中で語ります。
2)鼻から、ゆっくりと息を吸います。
胸からお腹、全身に新鮮な空気が満たされていく
イメージをしましょう。
お腹や腰にも空気がはいってふくらむ感覚をできるだけ
感じるようにしましょう。
※何度でも、気持ちが落ちつくまでやってみてください。
※両手をお腹にあてると、お腹の変化を感じやすいでしょう。
※身体を前後に少し、動かしてみるのもよいでしょう。
※自分にあった方法で、ゆったり呼吸してください。
6)グラウンディング
「見て」「聞いて」「感じて」、気持ちをしずめていく
1 .楽な姿勢で座って、ゆっくり呼吸してください。
・足や腕は組まないで、ゆったりとリラックスさせてください。
・ゆっくりと深く呼吸してください。
2 .まわりを見渡してみましょう。
・目に映るもので嫌な気持ちにならないものを、5つあげてください。
たとえばこんな感じです。
床が見えます。靴が見えます。テーブルが見えます。
椅子が見えます。人が見えます。
・ゆっくりと深く呼吸してください。
3 .周囲の音を聞きましょう。
・嫌な気持ちにならない音を、5つあげてください。
たとえばこんな感じです。
女の人 が話しているのが聞こえます。
自分が呼吸する音が聞こえます。ドアが閉まる音がします。
足音が聞こえます。携帯の鳴る音がしています。
・ゆっくりと深く呼吸してください。
4 .からだの感覚を感じましょう。
・苦痛ではないからだの感覚を、5つあげてください。
たとえばこんな感じです。
両手に木のひじかけが触れているのを感じます。
自分の足が靴の中にあるのを感じます。
背中が椅子にもたれているのを感じます。
両手で毛布をつかんでいるのを感じます。
唇があわさっているのを感じます。
・ゆっくりと深く呼吸してください。
出典:『サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き 第2版 』 (2009年3月、兵庫県こころの
ケアセンタ訳、アメリカ国立子どもトラウマティックストレス・ネットワーク、アメリカ国立PTSDセ
ンター) http://www.j-hits.org/
「こころと身体をゆるめましょう!」について
東北地方太平洋沖地震で被害に遭われた皆さま、ご関係者の皆
さまに、心よりお見舞い申し上げます。
被災者の皆さまにとっては、とても休める状況ではないかもしれま
せん。しかし、こうした状況であるからこそ、少しでも、こころと身体
を休めていただける方法を知っていただければと願って、本書を作
成しました。
被災者の皆様への安全確保や援助は緊急を要していますが、一
方で気持ちを休めることはとても大切です。ほんの少し時間でも、こ
ころと身体を休めていただければ幸いです。
また、直接の被害にはあってはいないものの不安を感じておられ
る方、気持ちが落ち着かないという方も多いかと思います。できるだ
け、心身を休める時間をつくっていただければと存じます。
本書につきましては、どなたであってもご自由にご活用いただいて
かまいません。ご自由に転用・転載していただき、少しでもお役に立
てていただければと存じます。
なお、本書の作成にあたりましては、産業カウンセラーの向井清
二( http://se-ji.info/ )さん、三簾雅弘さん、臨床心理士の高野
一郎さんにご協力をいただきましたこと、御礼を申し上げます。
ウェルリンク株式会社 メンタルヘルス研究所
所長 小西喜朗
2011年3月15日
http://www.welllink.co.jp/